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【番外編】タイで仕事をして学んだこと

Posted by Yu Shimokawa 下川 優

9 months ago

昨年はタイ人材情報として少し堅い内容でタイでの採用について、タイの日系ビジネスについてなどをトピックに記事を書かせていただきました。最後に応用編として、今年はタイの現地化について書かせていただこうと考えていますが、その前にすこし個人的な経験も踏まえ、下川が実際にタイで仕事をさせていただき学んできたこと、得た考え方や価値観などについても【番外編】として共有させていただければと思います。

これから海外で仕事をされる方や海外勤務を希望されている方だけではなく、どこの国にいても共通する部分もあると思うので、「仕事」について考える機会になればうれしく思います。

仕事が楽しいと心から言える人がどれくらいいるか

人材紹介業のコンサルタントとして常にいろいろな方から仕事についての悩みや相談をお伺いします。仕事上でお会いした方だけでなくプライベートで知り合った方からも仕事の相談をされることも多く、職業病なのかお会いする方がどんな仕事をされていて、仕事に対してどんな思いを持っているのか、大変興味を持ちます。

先日同業で働く女性とお話をする機会がありました。彼女は東京で人材派遣をずっと経験されてきて、タイで人材紹介業に携わって約1年。いろいろと苦労もあり、いまだに眠れないほど悩むこともあるけれども、人材に関わる仕事が好きという気持ちはぶれないと話していました。

仕事は人生ですから、毎日順風満帆とはいきませんよね。トラブルもあれば、まったく予想もできなかった方向に話が進んだり、人間関係に悩んでいる方もたくさんいると思います。

経営者や人を管理する職位についている方々は社員の人生を背負っているようなものです。社員数が多くても少なくても社員のモチベーションを保ち向上させながら、利益を出し株主に結果を見せていくことは並大抵な努力では叶いません。すべての社員が結果を出し、同じ方向を向きながら会社やチームの成長、個人の成長のため仕事をしていくれるとは限りません。頼りに思っていた優秀な人材が転職してしまったり、何度も面接して採用した人が組織になじめず結果を出せず試用期間を通過しないこともあるでしょう。不正や犯罪を起こす人もいるかもしれません。

個人のプレイヤーとして優秀な人が必ずしもマネージャーになったときに、自身と同じように優秀なプレイヤーを指導教育でき、リーダーとしてチームを引っ張っていけるわけではありません。

(語弊あるかもしれませんが)私は1プレイヤーから部下を持ちチームを管理する立場になったとき、仕事ができない(結果がでないのに努力をしない)部下や、やる気がない部下が理解できず、大変厳しく接していました。所謂、「自分に厳しく、他人に厳しい」マネージャーで、怖いと思われていたと思います。特に文化や言葉、育った環境や教育も違うタイ人と一緒に働いてきたので、お互いに気持ちが理解できずにすれ違った苦い経験もたくさんあります。結局理解しあえぬままチームを離れたメンバーもいました。

しかし、多くの方々の転職相談に乗り、多くの企業様と採用の課題について話し合い、会社を短期間ですが経営し、チームを持った今だからこそ強く感じていることがあります。

自分自身が仕事に価値を見出し仕事を好きになった人には結果も自信も人も自ずと付いてくるということ

上司や他人から評価されるために、また給与をもらうために、KPIをこなすために強制的にこなしているだけの仕事では長期的に勝ち続けることは難しいと思います。自分が心から好きな事柄に対してはもっとよくなるため、もっと結果を出すために知恵を絞って努力をしたいと思いますが、自分の外にあるものに焦点を置く場合には難局に対峙したときに立ち戻るところを失ってしまいます。責任感が強い人であればあるほどに、他責にすることもできず自責に陥り悪いスパイラルに入ってしまうこともあるでしょう。

タイで仕事をするようになってから、仕事の楽しさを心から実感できるようになりました。仕事とプライベートの線引きがあいまいな仕事であるということもあると思いますが、何よりチームや同僚が仕事を基本的に楽しむ姿勢のある職場環境にいることから、仕事をすることは義務感ではなく自発的な責任活動だと感じるようになったからです。部下を持ち、チームの売り上げ、個人の売り上げにコミットしている身としては当然責任が伴いますが、ポジティブな責任感でありモチベーションにつながっています。

■ モチベーションは誰かに高めてもらうものではない、自分の中から湧き出てくるものだ

お客様企業の採用のご支援をしている立場であると同時に、自身のチームの採用面接もします。現在のチームメンバーは4名のタイ人のコンサルタントと2名のキャンディデートコーディネーターの計6名です。

自身のチームメンバーを面接するときや一緒に働くことが決まった初日に、個人でミーティングの機会を持つのですが、必ず確認することがあります。

「仕事を通してどんな人になりたいと思う?」

「仕事を通して実現したいことは何?」

「上司である私に何を求める?期待している?」

仕事上の技術的な部分や方法論などは実務を通して習得すること、先輩や上司である立場からアドバイスすることができます。しかし、仕事に対しての姿勢や生き方に対してのあり方などについては素養と自分自身の志が決める部分が強いと思います。仕事の相談に乗るときには、できることで仕事を選ぶのではなく好きなことかどうかで仕事を選んだほうがいいとお話しています。

仕事はなりたい自分になるための一番の手段です。仕事を好きになること、好きなことを仕事にすることは、実現したい理想にたどり着くための一番の近道のはずです。

部下に私自身の仕事の原動力、仕事を通してどんな人になりたいのかを聞き返されたとき、私自身の答えは、「一人の女性として人として自立をし自由に選択をして生きていきたい」ということと、「自分が自分を特別であると信じ続けられる状態でいたい」ということでした。

自分の理想の姿を見据えながら仕事をしていくと、現状の自分自身と目指している方向やビジョンをすり合わせながら努力をしようと思います。決断の判断軸にもなりますし、悩んだときに立ち戻る場所にもなります。

自分が考えて決断し選んだ道ですら、選んだ時点で正解かどうかはわかりません。その先を見て理想の姿に沿った道であれば、その決断を正しくしていくための努力をし正解に変えていくことができるはずです。それが、モチベーションにつながり、価値や意味をつけていくことにつながっていくのです。

一人でも多くの人が仕事が楽しく充実した人生が送れるように選択肢を増やすお手伝いをこれからも続けて生きたいと思います。

お問い合わせ、ご質問などあればいつでもお気軽にお問い合わせください。

下川 ゆう (Yu Shimokawa)